製造物責任法(PL法)とは

製造物責任法(PL法)とは

製造物責任法(PL法)は、製造物の欠陥が原因で、人の生命・身体または他の財産に損害が生じた場合の損害賠償責任について定めた法律です。1994年6月に制定され、1995年7月1日より施行されました。ここでいう損害はいわゆる「拡大被害」のことで、製造物自体の損害にとどまった場合は、損害賠償請求の対象になりません。

PL法における「製造物」とは「製造又は加工された動産」と定義されています。そのため、サービス(医療、理容、美容、エステなど)、不動産(土地、建物など)、未加工の農林蓄水産物、無体物(電気、ソフトウェアなど)は、原則として対象外とされています。

欠陥とは、「製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」を指し、安全性にかかわらないような品質上の不具合は該当しません。欠陥には三つの類型があります。

・設計上の欠陥(安全性に配慮して設計されていなかったなど)
・製造上の欠陥(製造工程に誤りがあったために安全性を欠いた場合など)
・指示・警告上の欠陥(危険を回避するための表示や説明が不十分であった場合など)

なお、皮膚トラブルのように個人差が大きい事案では、当該製品の性質、通常予見される使用形態、危険発生の可能性やその程度などを総合的に考慮して、欠陥の有無が判断されます。また、表示や取扱説明書に反した使用、または通常予見できない方法での使用による事故については、製造業者等の責任が否定される場合があります。

PL法の目的は、「製造物の欠陥により生じた損害の賠償責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与すること」とされています。PL法は被害救済を目的とするものですが、その運用を通じて事故の未然防止や再発防止につなげていくことも重要です。製造業者等には、安全設計、適切な品質管理、分かりやすい表示・警告の実施が求められます。一方、消費者も製品表示や取扱説明書を確認し、適切に使用することが重要です。あわせて、製品回収情報や事故情報にも関心を持つことが望まれます。

【参考資料】
消費者庁:製造物責任法の概要Q&A 
消費者庁:リコール情報サイト